”四国八十八ヶ所”お遍路の旅 「香川県」
弘法大師ゆかりのお寺を巡るお遍路。四国八十八ヶ所最後の地香川県(讃岐の国)です。「涅槃(ねはん)の道場」と位置づけられていますが、煩悩が消え、悩みなどを脱して安楽の境地に達することを意味します。四国全県巡る、1400㎞余の長い道のりのゴール地点です。66番札所から88番札所まで 各寺の名をクリックしてください!
■第八十五番札所 八栗寺(やくりじ)
☆人々に喜びを運ぶ「お聖天さん」が人気、寺へはケーブルカーも運行☆
高松市の東部、五剣山(標高375m)の8合目に建つのが八栗寺。五剣山は地上から剣を突き上げたような神秘的な山です。
五剣山
その足として、ケーブルカーが運行しており、寺の境内につながっていることからお遍路さんにとって便利です。
天長6年(829)、大師がこの山に登り求聞寺法を修めた時に、五振りの剣が天振り注ぎ、山の鎮守蔵王権現が現れました。そして「この山は仏教相応の霊地なり」と告げられたので、大師はそれらの剣を山中に埋め鎮護とし大日如来像を刻み五剣山と名付けられたということです。
本堂
五剣山の頂上からは、当時讃岐、阿波、備前など四方八国を見渡すことができたので、もともと八国寺という寺名でした。 延暦年間、大師は唐に留学する前に、再度この山に登りました。そして入唐求法の成否を占うために8個の焼き栗を植えられました。帰国し、再び訪れると、芽の出るはずない焼き栗が芽吹いていました。これが八国寺を八栗寺へ改名した由来です。この寺も長宗我部元親による兵火により全焼しました。
大師堂
しかし、江戸時代に無辺上人が本堂(三間四面)、さらに高松藩主松平頼重が現在の本堂を再興、弘法大師作の聖観自在菩薩を本尊として安置し、観自在院と称するようになりました。
寺で注目されているのは境内にある聖天堂で、人々の願いがかなったことを喜びとする天尊「歓喜天(かんきてん)」が祀られています。
歓喜天が祀られる聖天堂
人々の災いを除いたり、福徳、商売繁盛などにご利益があるといわれていて、地元では「八栗のお聖天さん」と親しまれています。歓喜天は弘法大師の作と伝わる15㎝の像で黄金に輝いて見えるそうで、秘仏です。
境内にある地蔵堂には、地蔵菩薩が祀られており、子授け地蔵として多くの信仰を集めています。
地蔵堂
◇アクセス情報
所在地 〒761-0121 香川県高松市牟礼町牟礼3416
電話 087-845-9603
駐車場 あり(無料)
宿坊 なし
公式HP http://yakuriji.jp/
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